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戸田克樹のコラム
第130話「安全なお産のために~前か後ろか④~」

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2017年3月29日

安産につながるポイントとなる前足か後ろ足かの判断ポイントについて書いてきましたが、あれからお産に立ち会った農家さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

足だけを触って、前か後ろかを判断できましたか。
出てきた子牛の姿勢は自分がイメージしたものと同じでしたか。
自信をもって前と後ろの判断ができるよう、さらには新しく入ってくる従業員にも教えられるよう、百発百中で当てられるようにしておきたいですね。

さて、ラストとなる今回は
番外編:見ただけで判断するには蹄の先端に注目すべし
です。

下の写真をご覧ください。

左は前足、右は後ろ足です。

蹄の先端が上を向いていれば前足、下を向いていれば後ろ足というわけです
ただし、これは子牛が上胎向(子牛の頭頂部や背中が母牛の背側にある状態)のときしか使えない判断基準ですのでご注意を。やはり、前足か後ろ足かの確定には触診が必須なのであります。

外陰部から出てきた足を見て見当をつけてから触診すると、触る前に予想ができているのでより判断しやすいかもしれませんね。

ちなみに、「下胎向の場合、つま先が上向きのときは後ろ足、つま先が下向きのときは前足」と逆になりますよー。

おしまい。

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