2017年2月23日 最近ひたすら毎日歴史の勉強をしています。何故だかわかりません。とにかく面白いのです。ちなみに正確な年号はしっかりと覚えられません。 解剖をすることで非常に多くのことがわかります。とくに病理解剖は何故そのような状況になってしまったのかがわかる可能性が高く、可能であれば積極的に実施するべきだと考えています。小生も今までに何例も解剖してきました。血液検査、病原性微生物検査そして解剖結果があれば、かなりの症例で原因がはっきりと判明します。 では解剖をして一番多い病気の原因は何か? やはりダントツで肺炎になります。左右の肺前葉が思いっきりやられている事例が多いです。現在は牧場も大規模化がすすみ、多くの牧場で子牛の肺炎との戦いが続いていると思います。この肺炎をいかにして防ぐか・・・。さらにはマイコプラズマ性中耳炎。こちらも恐ろしい猛威を振るっています。肺炎が重症化する場合、ほとんどがマイコプラズマとパスツレラやマンヘミアなどの細菌の混合感染になります。中耳炎が悪化した子牛を解剖すればほぼ100%肺がやられています。マイコプラズマを何とかして防除したいのですが、残念ながらマイコプラズマにはワクチンがありません。衛生対策などで対応するしかないのです。しかし、細菌性肺炎やウイルス性肺炎にはワクチンがあります。マイコプラズマの感染を防ぐことは難しい面もあるけれど、マイコプラズマと他の病原菌やウイルスとの混合感染は何としてでも防ぐ。今のところ、牧場を守るためには、徹底したワクチネーションと衛生対策しかないのかなと思っています。 現場を回ってみると、実はこの肺炎のワクチネーションがほとんどできていないところばかりです。コストがかかるかもしれませんが、一度徹底したワクチネーションを考える必要があると思っています。 前の記事 第461話:触診 | 次の記事 第463話:生産性向上への取り組み |