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秘境の郷の牛飼いだより ~第15回~

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2017年2月4日

⑮ 我が家の畜産経営(2)

 1月23日、24日に延岡市の子牛セリ市が開催されました。宮崎県内で行われた、初市の最後でしたから心配しましたが、前回の11月市同様の相場でした。(他の市場からすると数万円安いですが・・・)
 前にも紹介しました椎葉村の番付け表を載せたいと思います。今回は家の牛が去勢の横綱となることができました。(牛は家内の名前で出しています。)
 やはり安福久絡みが上位に来ています。延岡には県外産の優秀な母牛が多く導入されていますので、閉鎖的な宮崎県からはあまり良く思われていませんが、県外産の優秀な母牛に宮崎県の優秀な種牛を交配できるという特異的な部分もあります。私の牛も安福久に耕富士という掛け合わせで、高値で購買して頂きました。ありがとうございました。
 今回は、フレームの小さい牛や早出しで体重の乗っていない牛が安いように感じました。やはりある程度の体重をのせた方がいいなと思いました。

 1月に入って3頭の分娩があり、牛温恵のおかげで3頭とも機械が教えてくれた時間から、24時間後に産まれました。1頭は破水からなかなか出てこないので、手を入れてみると逆子でした。しかも、でかい足だったので滑車で引っ張り出しました。分娩はいつも、何があるか分かりません、注意しすぎる位、気をつけたいですね。
 椎葉は寒いので、産まれて母牛が舐め終わったら、ジャケットを着せて、ポケットにホッカイロを入れて、ネックウオーマーをして、乳を飲むまで観察します。(なかなか、親の乳を飲まない場合は、初乳製剤をやったりします。

 さて乳も飲んで一安心と思って子牛を眺めていると、なんと右足が曲がっているではありませんか・・・人間で言う猿腕みたいになっています。
 でも数年前には両足ともかなり曲がって、膝付き状態で産まれた子牛がいましたが、ギブスをし、ドン八ヶ岳投与で直って、普通にセリ市に出荷できた経験があるので、様子を見ることにしました。
 2日後にはチャンと直っていました。良かったなー。

 先日、シェパードにお世話になっている、娘の椎葉獣医師から電話があり、山羊をもらったとのこと。二つ返事で「連れに行くわ」と言って、貰ってきました。
 山羊も可愛いですね。名前は色にちなんで「ココア」と名付けました。♀なので後ろから突進されることもないでしょうし、勤めでなかなか農作業の時間が取れない私に変わって、土手草を食ってくれることを願いたいです。
 牛、馬、山羊、鶏、キジ、犬、猫・・・あと、ウサギが揃えばミニ動物園ができるかな・・・(笑)

つづく

宮崎県椎葉村 椎葉 勇

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