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笹崎直哉のコラム
子牛の哺乳時で何に気をつけていますか?その5

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2017年1月11日

 皆様お疲れ様です。突然ですが、先日、私の母と姉が鹿児島に訪れましたので、一緒に観光してきました。「鹿児島に行ったことないから、案内してほしい」と、私が鹿児島で勤めることが決まってから、口酸っぱく言われてきておりまして(特に母親です 笑)、やっと今月実現させることができました。2日間で鹿児島市、指宿、霧島という観光の王道といったコースを効率よくスムーズに回れるようにイメトレしながら案内しました。景観部門としては桜島と霧島神宮の樹齢800年の杉の木。体感部門としては指宿の砂風呂に感動しておりました。また観光1日目は快晴だったので桜島が綺麗にはっきりと見ることができました!(^^)!。車の運転は常時私がしていたので疲労が残っていましたが、別れ際に満足した顔で鹿児島空港に向かっていったのでひとまず成功したのかなと思いました。

 では前回のコラムにつづきに入ります。
 飼養管理面でお母さん牛の乳質を安定させるために重要なことは、お母さん牛のルーメン(第一胃)内の発酵を安定させてあげることがまず重要ではないかと思います。ここで私が着目するのは「反芻」です。

 具体例をあげると「朝夕の2回給餌の農家さんの場合、お昼過ぎに牛舎を見に行った際に舌遊びをせず、みんな反芻をしている。水飲み場の水量が減っている」といった農家さんはルーメン内の発酵が安定していると言えます。加えてしっかりと粗飼料(乾草)を食べているという証明になりますので、粗飼料の品質も悪くないということも同時に評価することができます!(^^)!(粗飼料の質が悪いと牛さんもお利口なのでたべてくれませんからね(´;ω;`))。そして反芻の促進には飲水は必須要素なので、必ず水飲み場もチェックしてあげてみてください。

 またさらに反芻には良いことがあって、反芻によって生まれる唾液には重炭酸といったものが含まれていて、それがアルカリ性であるため、ルーメンアシドーシスになり難いといったメリットがあります。ルーメンアシドーシスはルーメン内の異常発酵によって生じるのですが、エンドトキシンやヒスタミンといったものがお母さん牛の肝臓やホルモン作用に悪さをするので、乳質etc…というより繁殖障害に繋がってしまいます。

つづく

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