ワルナスビですっかり長くなってしましましたが、まだ経験されていない方はそれだけ大変な雑草だと理解して下さい。ワルナスビの問題点は、写真(16、17話参照)のようにとげもあるので牛は食べないのですが、ワルナスビは、ソラニンやサポニンを含んでいるのでますます食べなくて雑草のキングオブキングと呼びたくなります。しかし大変だとして雑草との戦いに負けると、畑にとうもろこしが作れませんので、勝たなければなりません。しかし、ラウンドアップで消えないのでどうしたらよいかがなかなかわからないのが実情です。
1つの考えでは、もとも畑の雑草ですから転作畑であれば、水田に戻して水を張り、根を腐らせるということを考えましたが、実際には畑になったものを戻すのも大変なことです。どうしたらよいかを考えると、夜寝むれなくなりそうですからしばらく、放置状態でしたが、昨年秋にある農家と話をしていると、「共同でサイレージ作業をしているが、自分の畑はワルナスビが多いが隣はすごく少ないけどどうしてかな?」ということを聞かれました。私は????状態に固まってしまい…………………
ところが、いつも働かないさえない頭がその時に限って奇跡的に働きが回復して、「もしかして、その畑には炭カルを毎年散布していないか?」と聞きました。そうすると、「そういえば、あいつ真面目に毎年炭カルを撒いているよな。」とのこと。
実は、雑草対策として、牧草地では炭カルを毎年90-100kg/10a撒くとギシギシなどが消えるということがあります。しかも嗜好性の良い草が取れるようになります。(実際になった事例があります。)これは、ニュージーランドのコンサルタントの指導によるものですが、ワルナスビでも同じようなことが起こっているのかもしれません。ワルナスビで困っている方は、是非試してみて下さい。炭カルでなくても、カキ殻やホタテ殻、貝化石などでも同じような効果が期待できると思います。(但し、炭カルが一番安いと思いますが、カキやホタテなどにはカルシウム以外の成分もありますから、近くにカキやホタテなどの地場で利用できるものは、資源の有効利用と地域内での循環も地域活性にも繋がりますから、安く手に入るなら使いたいですね)
もう少し調査が必要ですが、除草剤などを使わなくても雑草処理が上手くいくなら牛から視たら非常に良いエサになりますね!
(つづく)