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ゲストのコラム
「牛から視たエサの話−16 「とうもろこしを作ろう(その6−1)」(東京都 村田六蔵)」

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2008年8月12日

 どんなに良い品種を選んでも、上手に作れないと良い飼料にはなりません。栽培については、カタログなどにある基本的なことになりますが、大事なことは、牛のエサを作るということです。そのためには、牛が喜んで食べてくれるものにしなくてはいけません。
 そのためには、播種量を少なめにする(裁植本数を一般的な標準よりも1000本程度少なくする)ととうもろこし1本1本がしっかりと出来ますので健康的なものになると思います。
 また重要なことは、雑草処理を的確に行うことも重要です。雑草が多くなると、とうもろこしの生育にも悪影響を与えますが、サイレージを作る際には雑草がサイレージの品質を悪くして嗜好性の悪いものになります。除草剤については、カタログなどを参考に散布すればよいのですが、最近とうもろこし栽培で問題になっているのが、「ワルナスビ」です。
 これは、写真のようにナスに似た雑草ですが、昭和の初めには日本に来たようです。植物学者の牧野富太郎さんの「植物一日一題」に紹介されていて、当時の千葉県三里塚の牧場(おそらく御料牧場だと思う)で見つけて名付けたものだそうです。ワルナスビとは「悪る茄子」の意味だそうです。
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