第１５１話：好き嫌い

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2016年11月24日

　牛さんは非常に味に敏感な動物だなぁと思う場面が多々あります。
　ずいぶん昔、「導入した経産牛が餌を食べない。」という稟告で診察しても、特に異常なし。血液検査をしても何も引っ掛からない。経産牛は特に原因解明が難しいので、悩んでいたところ、しばらくして畜主さんから「乾草を変えてみたら食べ始めた！」とのこと。それ以来、原因不明の食欲不振では餌を変えてみるのもひとつの手段だと学習。

　その他にも、バガスを食べない牛さんや、中期の配合は食べても後期は食べない、などなど牛さんにも好き嫌いがあり、たまに相談を受けるのですが、なかなか改善が難しい場合もあります。お腹を空かせた状態で最初に与えてみる、砂糖など嗜好性の高いものを混ぜて与える、無理やり口に突っ込んで味に慣れさせる、などなど色々方法はあるのですが、なかなか100％成功するやり方はまだ見つかっていません。
　先日も巡回時にルーサンペレットだけ残す子牛君がいました。そこでは残ったペレットを集め、次の餌やりの際にそのペレットを一番上に振りかけて食べさせているのだとか。いつも同じ量残っているので少しは食べているようです。

　もし、「うちはこの方法で○○を食べなかった牛も食べられるようにできる。」という素晴らしい技をお持ちの方がいましたらご一報を。