2016年10月21日 Ⅲ型のアレルギーは牛さんではあまり縁がない型かもしれません。発生機序としては、アレルゲン(抗原)とIgGやIgM(抗体)が結合し、免疫複合体となります。その免疫複合体が組織に沈着し、そこに好中球などの免疫細胞が集まりアレルゲンに対する攻撃が始まり炎症反応が起こるのですが、その際に沈着された組織も一緒に攻撃を受けてしまいます。その炎症が局所のみで起こる場合と全身で起こる場合とがあります。Ⅲ型アレルギーの疾患としては、関節リウマチや急性糸球体腎炎などがあります。 さて、Ⅳ型アレルギーを見ていくことにしましょう。Ⅳ型アレルギーはアレルゲンにT細胞が反応することによって始まります。感作されたT細胞からマクロファージなどの免疫細胞を活性化する物質が放出されることにより、アレルゲンのみならず周辺の細胞に対しても攻撃が始まります。このⅣ型アレルギーだけは細胞性免疫が働くため、症状が現れるのに24~48時間と少々時間がかかります。そのためⅣ型アレルギーは遅延型アレルギーと言われます。 前の記事 第146話:アレルギーについて考えてみる④ | 次の記事 第148話:アレルギーについて考えてみる⑥ |