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ゲストのコラム
「いい農場の秘密こっそり教えます!18〜@目標のたてかた2〜 (山本浩通)」

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2007年5月15日

 目標のイメージがカラーで細かい部分まで見えるか見えないかが、だいじです。農場では、5年後の、牛のつや、エサの食べ方、農場の環境、花があって芝生があって、どんな農場の外観なのか、糞の状態、繁殖成績の数字、粗飼料のでき、匂い、乳質の状態、体細胞数、乳房炎の発生状況、胃袋の張り方、農場で働くメンバーの表情、収益の残り方、農場の商品を買いに来てくれる消費者の笑顔など。
これらがカラーで細かいところまで見えるかどうかが目標の達成可能性に直結します。

でも、多くの農場で「5年後はどんな農場にしたいの?」「夢はどんな農場?」とかは聞かれたこともないし、考えたこともないのです。
「あなたの、5年後の農場はどうありたいのですか?」
「そんな!毎日の生活が精一杯で、そんなこと考える余裕はない!」「毎日の作業をこなすことで一生懸命だ!」と言われそうです。
でもその状況では、今後も確実に続く、乳価の低下と、粗飼料と濃厚飼料の高騰についていけなく、赤字が続き廃業しなければいけません。

ヤッパ社長の伊藤正裕氏も「1年後、半年後、3ヵ月後の自分の理想とするライフスタイルをイメージする」といいます。具体的にイメージし、何度も頭の中で仕事を「経験」することで、難しい問題を解決していきます。

非常に手っ取り早い夢の表し方があります。
それは、「宝地図」と言われるものです。これは、セミナー会社のヴォルテックス社長の望月俊孝氏が推奨するものです。
ボードに、何年後にどうなっていたいかの具体的目標を書いて、できれば写真を貼って、それを達成した時の「御褒美」も書きます。

たとえば、「2009年10月1日に農場の横にアイスクリームのお店を開店させた」と「〜〜したい」ではなくて、「〜〜した」あるいは「〜〜させた」と完了形で書きます。その時にどんな外形のお店で内装はどんなで、商品はどんなで、味はどんなで、それを買ってくれるお客さんの笑顔はどんなで、年間の売り上げはいくらで利益はいくら、どんな服装をした従業員が明るい表情でテキパキ働いている、などと具体的に細かいところまでイメージできれば、より達成可能性が増えます。できれば、自分の理想とするお店の写真があれば、それを貼ります。イメージになりやすいので文章より写真のほうがいいです。

そのボードを毎日目に付くところに提げているだけで、毎日の行動がその目標に向かって進みます。毎日忙しく、バタバタを作業をこなしているのでは、目標まで行き着きません。「あ〜、今日も一日忙しくがんばった!焼酎 飲もう!」で終わります。
(つづく)

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