(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
戸田克樹のコラム
第98話「脱毛と低コレステロール」

コラム一覧に戻る

2016年8月9日


2ヶ月ほど前に購入した観葉植物が少しずつ元気を失っています。
「デスクに緑がほしいなぁ」
職場に潤いを与えてくれているので、なんとか頑張ってほしいのですが…。新しい土に移した方がよいのでしょうか。はたして
 
 
さて、先日とある農家さんで「下痢する子牛がいるので来てほしい」との依頼がありました。子牛は生後1週間程度、熱はありませんでした。確かに黄色水様下痢です。それに脱水もあり、活力は落ちていました。

何よりも気になったのがこれです!!!

子牛の脱毛はこれまでの診療では見たことがありませんでした。しかも生後1週間です。白癬菌の感染や発情牛が乗駕されたときに見られるような脱毛とは異なる脱毛です。
「生後数日してから、親がよくなめるところを中心に脱毛が目立つようになった」とのことでした。

原因はなんでしょう。
表皮の寄生虫?掻痒感はないし、他の子牛も含めてこれまで1頭もこんな子牛はいなかったし…。アレルギー?でも何の???

原因が分かりません。
むむむ。とにかく治療していこう。まずは腸炎の治療をスタートです。
脱水もしているので補液も実施しました。

翌日
「下痢治ってません!!。脱水はなくなりましたけど…」
うぅ…。そして、脱毛が広がっているではないですか(泣)

一体原因は何なのでしょう。
2診目は糞便検査を実施。結果はコクシジウム(-)。むむむ。
こうなったら血液検査です。いったいこの子牛の体内で何が異常をきたしているというのでしょう。

つづく

|