(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
戸田克樹のコラム
第97話「DEBESOに注意~治療⑤~」

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2016年8月3日

ちかごろよある生き物とよく遭遇します。

こいつです。梅雨はとっくに終わっているというのに、今さらカエルさん。
ある日は医療廃棄物用のごみ箱にちょこん。
そしてまた別な日は

遮熱対策に洗濯機に隠れるとは…。
いきものも一生懸命この暑さと戦っております。

さて、腰巻きベルトを装着したヘルニア牛さんのその後が気になります。
一体どうなったのか。

皆さんの予想通りの展開でした!ずれました!!!(笑)
またまたヘルニアちゃんがコンニチワです

もう思わず頭抱えましたよね。どうしたものか。むむ。

むむむ…
まだ体重は200kg未満だし、オペして完全にフタをしてしまうか。

そう思って農家さんに相談したところ、「補強しよう!」という提案をいただきました。

幅が狭いのがずれる原因でしょう。
胸のあたりまでしっかり巻けば、ずれないのでは?
というアドバイスと、補強用の布をセットした新たなヘルニア整復バンドを農家さんが作成!!!

この幅広な布で覆って、ずれるのを防ぐことに

そして、農家さんがヘルニアネットをバシっと装着!!!

ビシっと巻かれていて、非常に美しいではないですか。
胸部まで巻いて、前方にもテンションがかかっているためずれそうな予感はありません。

そして2週間後…。

あれ???あれれ?????

やったーーーーーーー!!!やったーーーーー!!

ということで、ついにヘルニアさんとさようならしました。
最終的には農家さんのアイデアの勝利でした。オペで負担をかけることなく終了です。
農家さんには心から感謝です。この日は思わず声に出して喜んでしまいました(笑)。

ということで、ながながと続きましたヘルニアシリーズ、これにて終了です。
農家さんとの対話の中で新たな発想が生まれることも、これまた家畜診療の魅力ですね♪

完。

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