2016年8月5日 子牛の治療をしていると、なかなか完治しなかったり、残念ながら助けられない症例にも遭遇します。同じ様な環境にいるのに、病気に強い子や弱い子がおり、弱い子牛には母牛からの初乳の摂取が不十分であったり、全く摂取していない子牛もみかけます。 初乳製剤も色々なものが出ていますが、やはり母牛からの初乳に勝るものはないと思います。生まれてきた子牛の牛生最初の食事には必ず、母牛の初乳をたっぷり与えてあげたいものです。初乳の摂取は分娩後6時間以内に、というのはかなり浸透し常識となってきました。ですが、生まれた後に子牛を見ている時間が無い、早く飲ませないと心配だから、ということで強制的に初乳製剤を投与するというような話もたまに耳にします。事情はいろいろあれど、やはりベストなタイミングで初乳を提供してあげるのが非常に重要です。なにしろ、それがその後の子牛の成長を支えるのです。 前の記事 第138話:お助けローション | 次の記事 第140話:改めて、初乳② |