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第552話「隔離のメリット①」 |
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2026年6月18日
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「この牛・・・隔離できる部屋ありませんか?」
往診先の農場で、こんなセリフを畜主に投げかける機会は少なくありません。
なぜ、獣医師は「隔離」という選択肢をとるのでしょうか。何か、治療対象にとってとっても良いことがあるに違いありません。今回は隔離提案するような事例と、隔離のメリットについてご説明します。
なぜ隔離を提案するのか
帝王切開などの外科的処置をした場合や骨折牛などを除いたとき、私が隔離を検討するときのパターンはたいてい決まっています。それは「明らかに群内での発育が悪いとき」と「明らかに重症な(治りが悪い)とき」の2パターンです。特に肺炎や腸炎などの消耗性疾患の場合は治療を続けていく中で徐々に痩せていくこともあります。食欲や活力がなかなか改善してこない、あるいは体格差が目立ってきたときはできるだけ早く隔離を実施したいと思います。とくに目立った疾患がなくても、パドック内での順位が低すぎて激しくいじめられている場合も隔離が必要です。
隔離によって得られる大きなメリットは、なんといってもストレスフリーな環境を牛に提供できることです。パドック内の他の牛の顔色をうかがう必要はなく、エサを食べたり水を飲んだりする順番を気にする必要がありません。パドック内の強い個体の動向をチラチラと伺う必要もないのです。初めて一人暮らしをしたときの開放感を思い出しますね(笑)。もちろん、他の牛と競う必要もないので「食べたいときに食べて、飲みたいときに飲んで、寝たいときに寝る」という最高の環境を牛に与えることが出来ます。これにより、身体の回復に全集中してもらうことができるというわけです。
もうひとつ、隔離により得られるメリットがあります。これは牛にとって、というよりは私たち管理者側に都合がよい点になります。それについてはまた次回。

つづく
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