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戸田克樹のコラム
第553話「隔離のメリット②」

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2026年6月25日

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「自由」そして「他個体からのストレスフリー」という環境を得られることが、隔離される牛にとっては大きなメリットであることを前回ご紹介しました。そして、その環境下で十分にエサを食べてもらい、しっかりと休んでもらって体調改善に集中してもらうことが隔離の目的です。では、そんな隔離によって私たち管理者側が得ることができるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。それはずばり、その牛の「ほんとのところ」が良く分かる!という1点につきます。

隔離することによって
エサをどれだけ食べているかが分かります。
座っている時間が長いかどうかといった活動性もよく見えてきます。
部屋に1頭しかいないので、表情や雰囲気をよく観察することができます。

つまり、集団ではよく見えてこなかった(気付くことができなかった)本当の姿を知ることができるのです。

たとえば、
「隔離前のパドックでは残飼がほとんどなかったのに、隔離したら全然エサを食べない!」
⇒これまでエサを食べられておらず、他の個体がその分のエサを食べていたに過ぎなかった。
「隔離したあとは座っている姿ばかりが目立ち、明らかに元気がない様子が目につく!」
⇒群管理下ではあまり気にしていなかったため、体調がすこぶる悪いのに発見が遅れた。
といったような感じです。

隔離をすれば、誰だってその牛1頭を意識して見るようになります。そうすることで、群内にいるときには気づくことができなかったことがはっきりと分かるようになってきます。さらに、調子がよくなってくればその変化もすぐに分かります。残飼が減ってきたこと、足の運びがスムーズになってきたこと、人が姿を見せるとすぐに寄ってくるようになったこと、などなど。そうした良い変化もすぐに感じることができます。

牛の本当の姿やその体調の変化をよりクリアに把握できるという点が、私たち管理者が得られる大きなメリットです。隔離は場所をとりますし、本来であれば入れられる頭数にブレーキをかけてしまう行為です。ただ、牛にとっても管理者にとってもこうしたメリットがある行為ですので、通常の管理パドックとは別に隔離用のスペースを作っておくと、いざというときに非常に役立ちます。

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