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松本大策のコラム
ゲノミック評価に加えていただきたいもの

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2026年3月2日

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 みなさん、おいしい牛肉を食べたいですよね。先日のコラムでも、和牛の「サシ」成績が上がりすぎている(出荷牛の64%がA5)というお話をしました。僕はお肉屋さんの相談にも乗っていますが、その仕事の一環で消費者の声を拾うこともあります。消費者の9割程度が「今の牛肉はサシが入りすぎている」と答えているんです。
 栃木和牛を考える会にいらっしゃった農水省の先生も、これからは脂肪交雑だけではなく、脂肪質(おもにオレイン酸の割合)についても、ゲノミック評価の対象としていきたいとおっしゃっていました。
 たしかにオレイン酸(1価不飽和脂肪酸)やリノール酸・リノレン酸(2価不飽和脂肪酸)が多い脂肪は、くちどけもよく、またオレイン酸は人間の悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を減らす働きもあります。

 しかし、牛さんにとっての「脂肪」というのは、食べたものからエネルギーとして蓄積するものです。簡単に言うと、肥育牛の脂肪質は40日から60日で、給与飼料で変更することができるのです。オレイン酸を増やすことだって飼養管理でできます。

 しかし、赤身のおいしさを作る筋肉の「アミノ酸バランス」は遺伝子によってきめられています。だって、食べたもので身体のアミノ酸が変わる(言い換えたらタンパク質が変わる)ということは、食べ物で違う生き物になってしまうということなんです。
 だからこそ、ゲノミック評価に、いわゆる「うまみアミノ酸」といわれるグルタミン酸やイノシン酸が多い牛さんを評価していくというのは、理にかなっているのではないかと思うのです。これらのアミノ酸バランスは飼養管理ではどうにもできない、「その牛さん」が持っている遺伝子(ゲノム)で決まるのですから。

 
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