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蓮沼浩のコラム
第442話:分娩後の発情兆候ありますか?

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2016年6月23日

 中年のおっさんはいつも疲弊しています。何とかしないといけないと考え、今ダイエットに取り組んでいます。今回は今はやりの糖質制限です。糖質制限は砂糖など甘いものだけでなく、炭水化物をいかに制限できるかが勝負です。
 しかし・・・・やってみてわかったのですが、炭水化物はものすごく世間に広まっています。おいしそうなものはみんな炭水化物でした・・・・やべえ。
 
 
 前回和牛の繁殖農家さんで成績が非常に良いところのお話をさせていただきましたが、小生がお邪魔する繁殖成績の良い農家さんの特徴にふと気が付きましたので書いてみようと思います。

 それはというと・・・・

 分娩後20日前後の発情を必ず見つけている、ということです。

 これは早期離乳、親づけ関係ありません。とにかくお話ししていると、必ずこの時期の発情を必ず見つけているのです。当然、人工授精できませんから種はつけないのですが、ほぼ間違いなくこの時期の発情のことをお話しされます。すごい人は、「この時期の発情があまりにも強く来るのは栄養の行き過ぎだから、粘液が垂れるぐらいがちょうどいいです」とのこと。そこまで考えてやっているのかと感動です。

 かと思えば、いつまでたっても発情が見つけられない場合もあります。どちらかというと、こっちの方が圧倒的多数なのですが・・・。

 分娩後、母牛の子宮が回復するのはお産などに問題がなかった場合は和牛では約30日~40日程度といわれています(鹿児島大学の先生は分娩後の子宮を内視鏡で観察し、大体30日で子宮が回復していると話されていました)。この後にくる発情を確実に発見して、受胎させる。神経を研ぎ澄まし、気合を入れて発情発見!すくなくとも平均初回種付け日数60日以内を目標に。もう少しハードルを上げてもいいのですが、まずは60日!もちろん、すべて自然発情です。分娩後20日前後で初回発情を発見して、60日までに授精。こんな状態が当然になる繁殖管理を目指したいですね。

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