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蓮沼浩のコラム
「第179話 「U か V か」」

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2010年4月22日

 今回からは「UV法」を紹介しましょう。この方法は牛さんの太り具合を1.00から0.25刻みで5.00まで評価していきます。つまり1.00、1.25、1.50、1.75・・・・・・という感じです。そうすると1.00〜5.00までの間を全部で17段階に分けて評価することになります。そして、一番やせている状態を1.00、一番太っている状態を5.00と判断します。なんともまあ、牛さんの太り具合を17段階で評価するのですから結構大変です。では牛さんのどこの状態を見て2.75とか3.00とか判断していくのでしょうか。とにかくまず一番初めに問答無用で牛さんの横に立ちます。そして下半身、特に腰から尻の辺りをじっと凝視します。すると左の写真で示している腰角と坐骨端と大腿骨関節の部位をつなぐとなにやら文字が浮かび上がってきます。そう、ここの形が「U」に見えるか、はたまた「V」に見えるかでまず牛さんの大まかな太り具合を判断するのです。ちょっと言葉は悪いですが、「U」はデブ組み、「V」はガリ組みです。光の加減や牛さんの立ち方で微妙に変わりますが、普通に立っている状態で「U」に見えたらBCSは3.25以上、「V」に見えたら3.00以下と決めます。でも・・・実際にやってみるとわかるのですが、UだかVだかさっぱりわからない微妙なやつもいます。しかしこの段階では細かい数字にこだわらず、「あの牛さんは何となくVに見えるからBCSは3.00以下のガリ組みやな。」と判断できればよいでしょう。
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