2012年10月29日 肥育牛は、繁殖牛に比べると圧倒的に寿命が短いですよね。そういう場合、肥育牛としての本分、つまり、「肥育の期間、ちゃんと食欲・増体を保つ」ことができることを最優先させてあげることを考えなければなりません。 僕が若いころ、手を出さない方がいい症例に挑んで失敗したものをご紹介します。 最初にお断りしておきますが、僕はかなりしつこく治療する方針です。それでも、手を出したばかりに倍返しのしっぺ返しを喰らったのです。 この症例は「足が腫れた」という稟告で診療しました。足の腫れにもさまざまな原因があり、肥育牛では第一胃の発酵異常で起こるルーメンアシドーシスで発生する毒素が原因のものも多いのです。 世の中には、肥育牛の本質に関係なければ放っておいた方がよい症例もあるんです。 前の記事 (番外編)多頭化、大規模化の罠 | 次の記事 分娩舎の床管理 |