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池田哲平のコラム
牛の解剖98:腎臓(6)

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2012年4月27日

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 腎臓の割面は大きく3つに分けることができ、外側から“皮質”“髄質”“腎洞”と呼ばれます。糸球体は皮質に位置し、尿細管は皮質から髄質にかけて位置しています。つまり、おしっこは腎臓の外側からだんだん内側に向かって流れてくる事になります。

 前回紹介したとおり、腎臓には糸球体と尿細管というおしっこを作るペアがいて、その数は一つの腎臓で数十万~数百万とも言われています(もの凄~く大雑把ですよね・・・)。細い細い尿細管は何本かが集まって少し太い管になり、さらにそれらが何本か集まって、「腎杯(じんぱい)」と呼ばれる大きな受け皿に包まれる様な形でおしっこは流れていきます。尿細管から続く管が腎杯に包まれる部分は「腎乳頭(じんにゅうとう)」と呼ばれていて、肉眼でも見えます(ホルモン屋さんで腎臓(食肉名:マメ)を頼むと見えるかも)。

 こうして流れてきたおしっこは、腎杯から続く管である「尿管(にょうかん)」へと流れて腎臓の外に出ていきます。

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