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笹崎直哉のコラム
ルーメンについて考える その9

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2018年12月11日

 今回は今まで掲載できなかった写真を紹介します。

 まずは肝臓からです。前回と続きますが、ルーメン粘膜の抵抗力が大きく低下している状態にあるとき、壊死桿菌がルーメンを介して血流にのり肝臓で悪さをすると、、、

このように、白くスポット状に膿瘍を形成します。ひどくなると、白い斑点が広がり血流を介してその臓器に影響を及ぼします。こうなると手遅れになってしまうのです。

 またルーメン環境が悪く、粘膜が弱ってしまった場合ルーメンパラケラトーシスを招いてしまうのですが、さらに悪化すると、、、

このように黒いゲジゲジがルーメン粘膜になるのですが、剥がれ落ちてしまったり、粘膜そのものが薄くなっているのがわかると思います。生後月齢でいうと4ヵ月齢からルーメンの発達時期にはいりますが、このときから同時に骨格、筋肉もしっかり作って「立派な牛さん」になるための準備をしていきましょう。

つづく

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