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戸田克樹のコラム
第190話「白カビは大丈夫なのだろうか」

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2018年6月20日

沖縄では台風が発生しましたが、梅雨の鹿児島では連日湿気ムンムンでやる気スイッチがオフになりがちです。夜に土砂降りになると雨音でよく眠ることができず仕事中の睡魔も強力…。あくびが止まりませーん(´;ω;`)

さて、この時期毎年問題になるのが粗飼料についてしまう「カビ」さん。

気が付けば粗飼料のいたるところで生えています!

ラッピングしていても、ロールで巻く前の乾燥が不十分だと開けるころには真っ黒!(‘Д’)
なんてひさんなシーンにはよく遭遇します。
せっかくつくっても、これでは牛さんも食べてくれないですし、食べてしまえば下痢の嵐でしばらくは治療が続くことになってしまいます。泣く泣く処分するしかありません。

さて、毎年どこかで耳にします。
「白カビはいいんでしょ?黒じゃなかったからダイジョブよ!」
というセリフ。

いえ!ダメですよ!
白カビの代表選手はアスペルギルス(コウジカビ)さん。
別名のとおり、麹として味噌、醤油、日本酒をつくるときに大活躍するコウジカビ…。
一見「いいカビ」に見えます。おそらくこの辺りから「白いカビは体に悪くない」という迷信が広まったのでしょう。

しかしその一方でアフラトキシン(発がん性、肝毒性)、オクラトキシン(肝毒性、腎毒性)、ステリグマトシスチン(発がん性)などのカビ毒を産生する種類もいるのです。これは見た目だけではいいグループのコウジカビなのか、悪いグループのコウジカビなのかわかりません。いいか悪いかわからないのであれば、やはり「エサとして与えない」という選択肢が無難かと思われます。

 
 
 
 
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