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松本大策のコラム
夏バテを防ぐ(人間バージョン)

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2018年6月8日

 あー、また夏です。毎年「来年もこんなに暑かったら絶対に死ぬ!」とか思いながらすでに10年以上生きてますが、やはり地球温暖化が進んでいるのでしょうか、年々暑さが増しているようです。

 それでも生きている限りは、健康に暮らしたいですよね。いつも、牛さんの夏バテのお話しばかりなので、人間の夏バテの危険回避について考えてみました。
 まず、夏バテの本質はもう一度抑えておきましょう。以前、疲労というのは、生命活動の際に、身体にいろいろな毒素(乳酸とか活性酸素、アンモニア、腸内毒素など)がたまってくることで、疲労回復というのは身体を休めて、主に肝臓でこれらの毒素を分解し排泄することだ、というお話しをしました(http://www.shepherd-clc.com/archives/272)。
 夏バテというのは、肝臓で働く酵素が高温のために活性が低下して、毒素の分解が滞って、少しずつですけど「疲れ(毒素)」がたまってくる現象です。さらに夏場は、熱帯夜が続いたり蚊に悩まされたり、など睡眠を邪魔する要因も増えるため、休息も取りにくくなります。暑いからと、ビールをガブガブ飲んでいると余計な毒物(アルコール)の分解で肝臓はさらに無理をします。

 こういう状況から考えると、なるべく睡眠は有効にとれるようにする、毒素のうち「アンモニア」はタンパク質の分解産物ですから、まあ、今の炭水化物ダイエットに逆行するようですが、夏はソーメン!というのは、ある意味、理にかなっているのです。これらの摂食行動は、ニワトリでも観察されています。

 次の毒素は、腸内異常発酵で発生する腸内毒素ですから、ヨーグルトや納豆、それから生菌剤などを摂るのはとても意味のあることです。便秘気味の方は、ヨーグルトとオリーブオイルを努めて摂ると解消することも多いそうですよ。なんたって、便秘の時は腸内毒素の発生が多くて気分も落ちるし、吹き出物なども増えるくらいですからね。
 活性酸素は、肝臓の抗酸化酵素群も分解してくれますが、βカロテン、リコピン、ビタミンEやCも活性酸素を分解してくれますから、これらを多く含むレタスやスイカ、トマトなどは夏バテ解消に良い食べ物です。

 全身にエネルギーを供給する働きをサポートするのがお酢やクエン酸ですから、そういうものを心がけて摂るのも良いことです。

 乳酸は、残念ながら肝臓や体内の酵素で分解される以上のサポートは出来ません。夏場は慣れない運動などしない方がいいかもしれませんね。お昼寝でゴロゴロ。いいんです、人からなにか言われても健康第一!
 
 
 
 
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