(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
戸田克樹のコラム
第86話「はくせんって何?①~近寄らないで!うつるから!!~」

コラム一覧に戻る

2016年5月16日

~とある夜~
笹崎先生「…あのぉ…。…。」
戸田「ん?」

笹崎先生「戸田先生、エンジンがかかりません」
戸田「(*´з`) は?」

ということで、戸田は笹崎先生のバッテリーを復活させるために、ひと肌ぬぎました。

なぜケーブルをもっていたのか。
それは戸田がこれまでに2回もバッテリー切れをおこしていたからです(笑)
失敗は成功のもと。過去の戸田の失敗が、笹崎先生を救いました。いやーめでたい♪

さて、戸田はこのところとある病気に苦しめられています。
その名も「皮膚糸状菌症」。
いわゆる『白癬』というやつです。
せっかく感染&発症したので、この病気をテーマにコラムを書いていきましょー♪

原因菌はTrichophyton verrucosum(トリコフィトン・ベルコーザム)という真菌の一種。

このトリコさんは牛舎ではなじみのある病原菌かもしれません。
なぜか


感染すると牛さんはこんな感じになっちゃいます。
見覚えのある方も多いかもしれません。

恐ろしいのがこのトリコさんが原因である皮膚糸状菌症が『人獣共通感染症』であるということ。

そう!人間にもうつるんです!
ちなみに戸田の患部はコチラ☆

病変部は円状に形成され、発赤。かゆみを生じ、表面の皮膚がぼろぼろとはがれていきます。その様子はまさに水虫といっしょ!!
だって、白癬(皮膚糸状菌症)の原因菌は水虫の原因菌であるトリコフィトン・ルブルムやトリコフィトン・メンタグロフィテスと同じ仲間なのですもの。

イヤーーーー!!!!

うつるんです!
だから発症したら、こんなセリフがつきささりますよ~♪

ちょっと、うつるから近寄らないでよ。

ということで、次回は病原体であるトリコフィトンについて書いていきますね。かしこ

|