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桐野有美のコラム
「ルワンダ便り−23 「わたしの1日(仕事その1)」」

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2011年10月18日

 30分ほどで雨がやみ、みんな軒下からワラワラと出てきます。雨季といっても一日中降り続けることはほとんどなくて、短時間の大雨のあとすぐに爽やかな秋晴れの天気になります。びしょ濡れになった洗濯物もすぐ乾きます。しかし地面はそうもいかず、雨が削ったでこぼこの赤土の道はぬかるんでズブズブと沈み、あっという間に靴が泥まみれなります。まだ首都でも大通り以外は舗装されていません。でもルワンダ人たちはいつも足元のおしゃれに気を遣い、毎日のようにその靴を洗います。たとえ靴下は昨日のものを履いたとしても(笑)。
 さて、どうにか職場に着きました。やっぱり停電です。そもそも普段から停電しない日なんてないのですが、特に雨の日は頻繁に、そして長いこと停電します。こうなるとパソコンが使えないので、仕事はストップ。薄暗い部屋で、雑談したりラジオを聞いたりしてのんびりと過ごします。
 ようやく電気がつき、さぁ仕事再開!みんなのパソコンがブーンと音をたてて再起動します。と思ったら「ブツッ!」・・・まーた停電です。みんな舌打ちして、「せっかく入力したデータが・・・」とぶつぶつ言います。一日中このくりかえしじゃ仕事も進まないはずです。でも文句言ってもどうにもならないことに対する諦めのよさ、これもルワンダ人のすごいところです。困ってる人に対してルワンダ人が言うひとこと「イハンガーネ」は直訳すると「耐えなさい」です。そう、耐えること、諦めること、これはこの国で暮らすためにとっても大事です。

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