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第428話:やっぱり、肺炎にしてはいけない その7 |
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2015年12月10日
最近は年末ということもあって飲む機会が多いのですが、自分ではかなり上手にお酒を飲めている感じがします。やっと家に帰って母ちゃんに激怒されることが少なくなりました。
マイコプラズマは感染力が強いので今までのような予防方法ではどうしてもしっかりと防ぐことができません。相当意識を変えなくてはいけないことは間違いありません。発症してしまったものはどうしようもないので治療していくしかないのですが、前回もお話ししたように、いかにして新しく発症する子牛をなくしていくかにかかっています。
養豚の世界ではPEDという子豚のウイルス性下痢症が日本全国で発生し、とんでもない頭数の子豚が死亡しました。養豚農家さんは、すさまじいレベルでの衛生対策を実施しています。農水省や各県でPEDに対する防疫ガイドラインを作成しています。PEDはウイルス性下痢症であり、マイコプラズマとは違うのですが、PED防疫マニュアルは一読する価値はあると思います。養鶏の世界でも鳥インフルエンザの防疫のために、これまたすさまじい対策を実施しています。どれを見ても、今まで牛の世界でやっていた防疫体制がいかに不十分であったかが骨身にしみてわかる内容です。いろいろと参考にできるところは多いと思います。是非できるところからチャレンジしていただけたらと思っています。
いろいろと肺炎に関して書いてきましたが、今まで何頭もの牛の肺炎を治療してきた獣医師の率直な意見としていえることは・・・・
「やっぱり、肺炎にはしてはいけない」
少しでも牧場の肺炎が減ることを願っています。
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