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戸田克樹のコラム
第63話「気温の変化にご注意を」

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2015年12月8日

暖冬です!
「今年は暖冬ですねぇ。」
というニュースを聞いて、「確かにあったかいなぁ」と思っていました。

しかし先週は天気が悪くみぞれ雨がふることもあり、寒さに震える日々が訪れました。
「やっぱり冬だなぁ」
と思っていると、今日はまた暖冬です!雲ひとつない晴天&ぽかぽか陽気。

なんてこったい(笑)
メリハリがつきすぎている昨今のお天気情勢には振り回されてしまいますねぇ(´Д`)。
 
 
さて、診療所もクリスマスムードに移りつつある今日この頃。

「あったか~い」日や、「寒っ!」っとなる日もあり、気温の変化についていけない方もいらっしゃるのでしゃないでしょうか。町中にはマスクをつけた人々も増えてきたように思います。
人間でさえ体調を崩してしまう季節の変わり目。牛舎にるいる牛さん、とりわけまだ免疫力の弱い子牛ちゃんたちにはさぞこたえてしまうことでしょう。

天気がよく、お仕事に少し余裕があれば子牛ちゃんの様子を今一度よーく観察してみましょう。

日光が十分にあたっていますか?

体はぬれていませんか?

床がぬれていませんか?

便がゆるくなっていませんか?

目の前の子牛は他の子と比べて毛が逆立っていませんか?

目はよどんでいませんか?

外気温がぐっと下がったり、風が強い環境下におかれると、放熱により子牛は体温を奪われます。産熱のためにエネルギーが浪費され、体力は消耗していく一方。
そうなってしまうと、ウイルスや細菌の恰好の餌食となってしまいます…。

日光を遮るものがあれば片づけて、牛舎内に取り入れあげましょう。

濡れた子牛がいれば、ヒーターや湯たんぽを設置したり、防寒着を着せてあげましょう。

床の状態が悪ければ敷料を増やしてあげましょう。消毒もいいですね。

便がゆるくなっている子牛にはミルクに生菌剤や抗生剤をまぜてあげるのもいいですね。もしかしたら、お母さんの体調が悪くなって母乳の質が悪くなっているかもしれません。おお母さんの様子にも注意を払ってあげましょう。

などなど、彼らにできることが何かあるはずです。

元気いっぱいの牛さんたちと、今年も無事に年末を迎えられますように。

かしこ。

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