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戸田克樹のコラム
第52話「劇的な回復力!」

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2015年9月23日

 コラムをご覧の皆さん、こんにちは。戸田です。

 シルバーウィークも本日で最終日です。天気に恵まれた連休でしたね。めでたい。この連休中に大学の友人が結婚式を挙げました。めでたい!昨日、携帯に結婚式の写真がいくつも送られてきました。大学時代の友人や先輩たちがたくさん写っていて、とても懐かしくなりました。学生のころは当たり前のように遊んでいたメンツとも、会うことすら難しくなってしまったなぁ…とちょっぴりセンチに。
会いたいなー!会いたいなー!!(*’▽’)。
 
 
 さて、先日、牛のもつ脅威の回復力に改めて脱帽したケースに遭遇しました。
 今回はそんな感動をコラミングです。
 
 
 「エサ、食べなくなったんです。」

 と電話をもらって農場へ。

 行ってみると確かに飼料が山のままきれいに残ってました。
 触ってみると…

 耳先冷たっ!( ゚Д゚)

 鼻先冷たっ!!(*_*;

 顔つきは悪くないし、保定を嫌がる力もあったものの、血液循環に影響が出るほどの病変を有しているようです。そして何だか部屋がくさい。クンクン…クンクン…。お尻からにおってくる。

 直腸検査だ!

 ドン!!!!

 ぬめりのある膿臭便が手にべっとり・・・(汗)

 腸閉塞???

 潰瘍からの化膿巣形成???

 とにかく腸粘膜がかなりズタボロになっている可能性がありました。
 出荷も検討しましたが、何せ祝日。と場にも出せないためとにかく治療を優先。
 抗生剤、ステロイドを投与し、さらに循環血液量増加のために補液も実施しました。

 「なんとかもってくれ。回復してくれ。」

 連休明けの出荷も考え、規制を付けられる日は限られていましたので薬剤も積極的に投与はできませんでした。

 そして3日目の今日。

 (‘ω’)

 めっちゃいい便がドン!!!

 「あれ…。めっちゃいい。量もたっぷり。」

 エサも完食。皮温も十分あったかい。力もかなり強い。
 胃も「ゴゴゴゴゴゴ!」と大きく動いてる。

 ステロイドも投与していないのに、その後症状は悪化しませんでした。
 まだ、飼えそうですね。

 ということで、まだまだ飼養を続けることになりました。

 牛さんのもつ回復力って本当にすばらしい。
 心から脱帽です。

 めでたしめでたし。

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