(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
佐々隆文のコラム
「肥育とストレス−39 「飼料給与時間および回数」」

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2009年5月29日

 今回は、飼料給与回数についてお話したいと思います。だいたい牛が飽食近くになってきた場合、みなさんのところでは1日何回に分けて飼料を給与していますか? 診療所管内の農家さんでは、1日に1回〜5回と様々です。中でも一番スタンダードなのは、朝・夕の1日2回ではないでしょうか。一部の農家さんは1日4〜5回にも分けて食べさせます。理想を言えば、この給与回数は多ければ多いほどルーメンへの負担が少なく、飼料の摂取量も上がり良いと思います。しかし自動給餌機であったとしても、給与の手間などを考えるとなかなかできることではありません。この給与回数は、自分の肥育形態、労働力などを考慮し無理せず設定してみて下さい。
 ここで大事なのは、給与回数を決定したら変更しないということです。できれば給与時間もある程度一定にした方が理想的です。私が考えるに牛は「慣れ」の動物です。例えば、給与時間を朝早く、夜遅く給与しても、それを持続すれば牛は慣れます。しかしその時間を一定にしなければ、牛にとっては大きなストレスになります。人間だってそうですよね。夏・冬なのどのロングスパンで変更する場合は構いませんが…。
 給与回数についてですが、最近、1日に1回という農家さんも増えて来ました。次回のコラムは、1回給餌について、私が考えることを書きたいと思います。
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