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佐々隆文のコラム
「肥育とストレス−37 「フロート式編(2)」」

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2009年5月15日

 フロート式の水飲み場の欠点としては、ズバリ水の汚れではないでしょうか?前回の写真のような十分に水量が確保できる大型のフロート式の場合、いろんな牛が次々に水を飲みに来るので、すぐに水が汚れてきます。牛さんは案外デリケートな動物であり、水質が悪くなると飲水量が落ちます。実は、肥育牛の飲水量と飼料摂取量には相関があると言われており、水が汚れたせいで飲水量が減ってしまうと、飼料摂取量は確実に落ちると考えられます。よって前回の写真のようなフロート式の場合、1日に何回も水飲み場の手入れをしなければなりません。また左の写真のような、連続式のフロートの場合、地下の給水管が繋がっているため、定期的に掃除をしないと中にヘドロが溜まってしまって新鮮な水が供給できません。的確な水の管理を行わないと実は飼料摂取量を落としている可能性もあるのです。ぜひ一度自分の水飲み場をチェックしてみてください。
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