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佐々隆文のコラム
「プリッドの話−2 「繁殖成績改善の第一歩」」

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2007年3月17日

 「繁殖成績を上げるにはどうすれば良いか」、それは、分娩後いかに早く発情を発見して人工授精(AI)を行うかにかかっていると思います。そして早期妊娠鑑定後、マイナスの場合は必要なら治療を行い、再度AIを行うのです。
 先ほど「いかに早く」という言葉を使いましたが、別に早期にやるだけが重要ではありません。繁殖農家さんの個人の考え方があると思いますし、地域性や人工授精師さん、獣医さんの考え方があるので、いちがいに分娩後何日とはいえません。
 例えば私の家では、分娩後60日たっても発情が来ない場合は、必ず獣医さんに診てもらい、そしてAI後60日になったらすぐに鑑定を依頼します。このように自分の農場にあった時期を決めておけば良いと思います。そういう意識を持つだけで、繁殖成績はずいぶん良くなると思うのです。
 人工授精の受胎率を上げるには、母牛のコンディション、授精適期、精液の取り扱いおよび人工授精の手技などに注意すればよいと思います。これらのことをふまえても受胎率が極端に悪い場合などは、母牛が繁殖障害に陥っている場合が多いので獣医さんに相談してください。
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