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融解後は、ストローを取り出しペーパータオルで水分を拭き取り、ストローカッターで閉封部の気室の中央部を直角に切ります。このとき直角に切れてないと、注入時に精液が逆流して漏れる危険性があります。0.5mlのストローの場合精子数は2000から4000万で、注入時に約10滴になります。たった1滴でもその損失はかなり大きいため、1滴でも無駄にしたくはないですね。 ストロー装着後は精液注入器を子宮内に挿入します。挿入法は直腸腟法および頸管鉗子法がありますが、今はほとんど直腸腟法が行われていると思うので、直腸腟法で説明します。先ず宿糞を除去した後、外陰部を洗浄します。この時消毒薬は使用しないほうが良いでしょう(温湯のみ)。なぜなら消毒薬は精子にとって有害だからです。これは人工授精器の取り扱い時にも言えることですが、滅菌の際は、消毒薬は使用せず煮沸消毒のみにします。ただし70%アルコールは比較的害が少ないと言われています。 外陰部洗浄後、腟内へ注入器を挿入し先端が外子宮口付近に到達したら軽く保持し、直腸内へ手を挿入します。子宮頚を保持したら、注入器を外子宮口まで誘導後、頸管のヒダを通し内子宮口付近まで持っていきます。
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