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牛の繁殖において繁殖成績が高いということは、妊娠率が高いことを意味します。 妊娠率とは発情発見率に受胎率を掛けたものをいいます(妊娠率=発情発見率×受胎率)。 この考え方は一見、受胎率が高い農場ほど繁殖成績が良い農場だとおもわれがちですが、受胎率がいくら良くても、分娩後60日過ぎても種付けしていないなど、発情を逃していたら逆に空胎期間を伸ばしてしまい繁殖成績を下げてしまいます。 発情発見率をあげるには、発情観察の時間を増やしたり、発情発見補助ツール(カマーや牛歩など)を使用したり、またホルモン治療(排卵同期化)などにより発情発見率を上げることができます。 私は、この発情発見率を高くすることが繁殖成績を上げるために一番重要だと思います。なぜなら一度発情を逃してしまったならば「21日」空胎期間を伸ばすことになり、繁殖成績が下がってしまうからです。 また受胎率を上げようと思っても、母体コンディションおよび人工授精の手技に問題がなければ、そんなに極端に受胎率は上がらないと思います。 やはり、分娩後いかに早く発情を発見し、種付け〜早期妊娠鑑定を行い、マイナスの場合、再度人工授精(AI)を行うことで授精回数を増やすことが、妊娠率の向上には有力だと思います。
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