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RSウイルス注意報! |
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2014年9月29日
写真は、先日帯広空港で見たNHKニュースです。前にも書いたかも知れませんが、今年は人間の世界でRSウイルスが大きな流行を起こしているようです。
牛さんのRSウイルスとまったく同じではありませんし、ウイルスは「宿主特異性」といって、「その動物の種類」だけしか発症しない性格があります。言い換えると、牛さんのウイルスで人間に発症するものも、人間のウイルスで牛さんに発症するものも、とても少ないのです。
たまに牛さんと人間で同じウイルスが発症するものがありますが、特殊なので
「人畜共通感染症(ズーノーシス)」という名前で呼ばれています。
話が少しそれましたが、なにが言いたいかというと、「RSウイルスは人間で発症するものと、牛さんで発症するものは、ちょっと違う種類なのですが、似た性格なので、同じような気候条件の年は、どちらも同じような流行をする可能性が高いよ!」ということです。
RSウイルスは、感染力も強く、症状も重篤なので、一度農場に入り込むととても苦労します。
さらに、一度治ったように見えた子牛でも、肥育中期などに再発して急死するケースもあるので最大限の注意を払わないといけません。
もしも危険を感じたら、RSウイルスの単独ワクチンも獣医さんに相談してみて下さい。単独の方が免疫が上がりやすいからです。あと、いつもお話しすることですが、群れを変えたり、ストレスがかかったあと3週間程度は、ワクチンを打っても効果が低いことが多いので、ワクチンを打つ時期も獣医さんと相談しましょうね。

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