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松本大策のコラム
ダイヤモンドと石ころ

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2014年9月2日

ダイヤモンドって、どうして価値があるか考えたことありますか?まずは、その女性を魅了して止まない「美しさ」でしょうかね。

確かにダイヤモンドの輝きを疑う人はいないと思います。しかし、もしもそこいら中に「石ころ」のように転がっていたらどうでしょう?

今のようにダイヤモンドにあこがれたり、高いお金を出してダイヤの指輪を買ったりするでしょうか?

このように、物の価格には、絶対的な価値だけでなく「希少価値」という、いわば相対的な価値観が大きく関わっているのです。

みなさん、じつはダイヤモンドの埋蔵量よりも「金」の埋蔵量の方がはるかに少ないということをご存じですか?ですから、各国とも本当の埋蔵量は隠して、流通量を制限しているそうです。

今週は、なんでこんな牛さんと関係ないことを書いているかというと、我が国の財産である「霜降り肉」も、その絶対的な価値観だけでなく、流通量の調整というか、生産量の調整をした方が、価格的に有利なのだということを言いたいのです。

マイケル・ポーターというマーケティングの学者も「すべての企業は、持てるすべての時間と財産を費やして、他社と同じ物を作っている」と警鐘を鳴らしています。

これって、今の和牛肥育と同じ現象だと思いませんか?
我が国の財産である「霜降り」を護るためには、各国がダイヤの埋蔵量を隠して流通量を制限しているように、「霜降り」の総量を計画制限することも、考えなくてはいけにのではないか?と思っています。

もちろん、牛肉の価値を「霜降り」以外にも振り分けて、他の生産者も護りつつ、というのは絶対条件ですが。

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