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蓮沼浩のコラム
「第235話 「牛RSウイルス病 その7」」

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2011年7月7日

 小生は今までに何度かウイルスの抗体検査を行ってきました。そして生後4ヶ月未満の仔牛の検査結果から感じたことは、思った以上に抗体価が高くないということでした。牛RSだけではなく、IBR、BVD-MD、PI-3などの結果で「<2」などの最低値が結構目立つのです。ウイルスに対してほとんど無防備の仔牛が結構いました。このような牧場では担当の獣医さんと話し合い、母牛にワクチンを打ったり、仔牛に初乳製剤などを飲ませたりと対応してみてもいいかもしれません。小生の場合、呼吸器病の多い農場では生後3ヶ月からワクチンを打ち始めているところもあります。農場によっては生後1ヶ月から不活化ワクチンを打つところもあります。ここのところもやはり担当の獣医さんと話し合い、病気の出方やコストなど色々考えて方向性を決めて下さいね。ただし・・・・しつこいようですがあくまでもこれは基本的な飼養管理がしっかりと出来ていることが前提となります。元気で健康な仔牛を産ませているか?仔牛の栄養状態はちゃんとしているか?衛生状態はしっかりとしているか?などです。これらの点がおかしくなっているといくらワクチンを打っても寂しい結果となりますのでご注意下さいね。

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