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蓮沼浩のコラム
「第182話 「ガリ組を分ける その3」」

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2010年5月20日

 前回まででBCSが2.50までの評価の仕方を説明しました。では、BCSが2.50よりも低い場合、つまりBCSが2.25以下の場合はどの様に評価していけば良いのでしょう。とにかく腰角と坐骨端を触り、皮の下はすぐに骨!という状態であればBCSが2.25以下は決定です。次に見るポイントは牛の腰にあたる腰椎の横突起がどのくらい見えるのかというところで判断します。横突起は腰椎硬膜外麻酔のコラムで紹介したところに出ていますので参考にしてみて下さい。と、ここまで書いてきて言うのは何なのですが、実はBCSが2.25以下の牛さんを評価することはあまり意味がないのです。それは、そこまでやせすぎている牛さんは重大な健康問題か、飼養管理に決定的なおかしなところがあるからです。普通に飼っていてそこまで痩せることは本来ないのです。実際は2.25からも0.25刻みで1.00まで分類されているのですが、実は小生、そこのところは端折って、腰角と坐骨端が皮と骨であれば2.00、さらにどうみてもガリガリキングの骨皮筋衛門(ホネカワスジエモン)の場合は1.00と勝手に決めています。ガリガリのガリである牛さんを0.25刻みで分類するのは診療エリアではあまりいないので分類するチャンスがなく、結構難しいな〜思っています。次回からは「デブ組み」の番です。
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