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蓮沼浩のコラム
「第108話 「除角で注意すること その2」」

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2008年11月6日

 さて、今回も注意することを色々とあげてみましょう。まずは焼きごての温度。最近はカセットコンロのボンベにバーナーを取り付けた焼きごてで除角した後の止血をする農家さんが多いのではないでしょうか。これは炭をおこす手間もいらないし非常にお手軽なので重宝します。しかしこのバーナーを1つでやっていると切断面に当てて止血したとたんに温度が急激に落ちてしまい熱くなるまでしばらく待たなくてはいけません。温度が低い場合には止血は出来たとしても後で角の切断面が軒並み化膿します。断面の外側はいい感じに見えても中が化膿している例に遭遇することが結構あります。ある農家さんでは角を切った牛さんの角のすべてが化膿しました。上手に角を焼くことが出来なかったために熱がでて下牛になってしまった例もあります。炭をおこして焼きごてを熱する場合は温度もかなり熱くなるし、たくさんの焼きごてがあるのであまりこのようなことはないのですがバーナーの場合は少し注意してくださいね。対策としては自分で改良して火力をアップしたバーナーを使うか、何本かバーナーを用意しておき次々に換えていく方法がとられていますよ。
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