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蓮沼浩のコラム
「第46話 「輸血について考える!」」

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2007年8月9日

 人間の医療の世界では輸血はごくごく普通に行われており、街中で献血を呼びかけられることもあります。人間の世界ではいつも血液が足りなくて困っているようです。では、獣医さんの診療現場ではどうでしょうか?小動物臨床の世界では結構当たり前の方法として普及しています。小動物病院には供血犬という輸血が必要な場合に血液を提供するためのワンちゃんがスタンバイしているところもあります。では大動物臨床の世界ではどうでしょうか?お馬さんには供血馬?がいます。お馬さんやワンちゃんには輸血や血液製剤を提供するシステムが整っているところが多いです。では牛さんはどうでしょうか。牛の獣医さんで小生が見聞きしたところ、輸血をやっているところとやっていないところがあります。そして意外とやっていないところの方が多いような気がします。輸血というと何だか大げさで、大変そうで、危なそうで、難しそうで、怪しげなのでやらない(笑)。しかし、輸血はいざというときに非常に使えるのです。確かに少し面倒くさいところもあるけど特に難しくもなく結構お手軽です。問題がないとはいえませんが牛さんの獣医さんも是非持っておきたいテクニックだと思いますよ。次回からは小生が現場で使う輸血について色々と説明していこうと思います。
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