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蓮沼浩のコラム
第330話:しもた!!大貫じゃ~~~!その3

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2013年5月30日

 今回は実際に胸囲を測った牛さんの体重と枝肉重量の相関について紹介してみます。というわけで、さっそくいつも胸囲を測っているSさんの農場にお邪魔してデータを教えていただきました。ここ最近出荷した13頭分のデータです。

第330話:しもた!!大貫じゃ~~~!その3

平均体重898.6kg、平均枝重572.7kg。

でかいですね~。コンスタントにこのぐらいの大きさの牛さんを作るのであれば大貫引きは要注意です。そこでさっそく頭数は少ないですが、これらの情報を用いて簡単な相関を調べてみると、以下の式がはじき出されました。

体重 Y=8.3662X-1182 R2=0.7881
枝重 Y=5.2598X-735.39 R2=0.8898

かなり高い相関関係が胸囲と体重、胸囲と枝重にあると判断できます。特に枝重に関してはかなりいいです。

しかし、こんな式を見るとうんざりする方も多いと思いますので簡単にまとめてみますね。

胸囲が240cmでは枝重が530kあたりになる。
胸囲が250cmでは枝重が570kgあたりになる。
胸囲が260cmを超えると枝重が優に600kgを超えてくる。

体重の方は出荷先によってもかなり違ってきます。やはり距離が離れていると着体はかなり落ちます。しかし、260cmを超えてくると体重が1トンを超えてきますので見るからにでかいです。

どうでしょうか?農場や牛さんの体型によって少しは違いがありますが、継続してやっているとかなり正確にわかるようになってきます。出荷の1~2ケ月前からちょっと牛さんの胸囲を測ってみて、おおよその体重を推定して出荷先を決めるのはほんの少しの手間でできる非常に有効な方法だと思いますよ。一般出荷の大貫引きを避けるために是非上手に活用してみてくださいね~。

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