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蓮沼浩のコラム
「第15話 「 でも一番大切なのは・・・ 」」

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2006年12月18日

 さて、今回で蛋白分画のお話は最終回です。あまり原理原則などの話ではなく、実際に現場で一人の獣医師がどのような考え方で使っているのかを念頭において紹介してみました。蛋白分画に関しては色々論文もあり、かなり詳しく研究も進んでいますが分類などが非常に細かく思わず敬遠してしまいそうになります(笑)。でも臨床獣医師の座右の書である「牛の臨床」にはわかりやすく説明がなされているので高タンパク血症、低蛋白血症とあわせて興味のある方は是非参考にしてみてください。肥育牛は太っています(笑)。そして非常に我慢強いです。診察していても残念ながら一体全体どこが悪いのか良くわからない場合もあります。そのような中で血液検査、そして蛋白分画を利用すると意外な発見がある場合があります。困ったときに使ってみると意外と役に立つことがありますよ。小生も何度も助けられました。でもやはり一番大切なのは農家さんとのしっかりとした牛さんの状態についての話し合い、基本に忠実な診察、牛さんの我々人間に対して送ってくる微かなサインを見逃さないこと、そして獣医さんが牛さん、農家さんの気持ちを理解しようとする努力を忘れないことだと思いま〜〜〜〜す。
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