みなさん、ようやく暑さも落ち着いてきたようですね。毎日のお仕事、ご苦労様です。これから稲刈り、稲取り、ワラ積み、とまた忙しい時期を迎えます。どうか、疲れをためないように栄養や睡眠、休養は心がけてください。毎年、この時期は疲れからの病や、事故によるケガなどのお便りを頂き心を痛めています。どうかしあわせな牛飼いをするためにもご自分の体には十分気をつけてお仕事がんばってくださいね。
ところで、今回のお話しは、農家さんのお仕事についてです。よく「生産者」という言葉を聞きますが、農家さんも、一生懸命経験や知識を積みながら「製造業」に励んでいらっしゃることと思います。 しかし、農業、特に畜産は「製造業」ではなく、製造から「販売」までの一貫したお仕事なのです。「販売業」でしたら、通常「営業マン」がいて、お客さんを見つけたり、販売促進をしたりします。「売れてなんぼ」の世界だからです。繁殖農家さんでしたら、肥育農家さんに営業をかけたり、競りに出す子牛の宣伝をしたりして、できるだけ有利に販売しなければなりません。肥育農家さんだって、ご自分の育てた牛さんのお肉を、できるだけ良いお客さんに知っていただき、有利な価格で販売する必要があるのです。 でも、日々のお仕事に追われるみなさんにはなかなか営業マンまでやっている時間がなく、ただ子牛競り市や食肉センターへ出荷するだけ、と言う形になることが多いでしょう。でも、できれば、ご自分の子牛を買ってくださった肥育農家さんにお礼や次の子牛の紹介をかねた手紙を出したるすることはできると思いますし、肥育農家さんも、ご自分の育てた牛さんのお肉を買ってくださった購買者の方へ、今回のお礼もかねて、お肉の感想やどこを改善すべきか、などの連絡を取ることくらいはできると思います。そうやって、お客さんとの距離を縮める事は営業の基本です。 新しい顧客を開拓する時間までとれないなら、仲間でお金を出し合って「営業マン」を雇うことを考えてもいいかも知れません。最近は、ポジティブリストやトレーサビリティーなどの煩雑な仕事が増えて、農協の指導員の先生も手が回らなくなっています。自分たちで、営業や有利な補助金、資金を見つけてくる仕事などの肩代わりをしてくれる「代理人」を雇うことも考えてもいいのではないでしょうか。 |