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蓮沼浩のコラム
第306話: 消毒の大切さ

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2012年12月6日

 病気の予防で大切なことは昔から先人たちが口を酸っぱくして言っています。それは、一番大切なのは飼養衛生管理であるということです。この言葉の表す範囲は非常に広く、餌の与え方から、その内容などといったものから牛舎環境まで様々です。その中で小生が非常に重要視しているものの中に牛舎の整理整頓があります。そして是非とも整理整頓のあとには牛舎やハッチなどの消毒をやっていただけたらと思っています。牛さんの現場ではなかなか残念ですがこれらのことが浸透しているとは言い難いものがあります。獣医さんの中にも消毒したって意味がないと思っている方もいます。確かにそのように思いたくなる気持ちもわかります。ぐちゃぐちゃに汚れていて有機物だらけのところで消毒したって意味ないよ、という感じではないでしょうか。しかし、そのような中でもきれいにして消毒まですることで効果がある場所があるのです。わずかなところでもいいので是非ともそのポイントだけでも衛生的にしてもらいたいのです。たとえば子牛のハッチ。子牛が出た後に毎回水洗して乾かして消毒していますか?哺乳瓶や乳首をきれいに洗って消毒していますか?これだけで驚くほどハッチでの病気が激減します。ハッチで病気が多発するというのはやはり何か問題があるはずです。簡単に問題を解決するのは難しいかもしれない。しかし、せめてハッチをきれいにして消毒するところまではできるはずです。やっていない方は是非やってみてくださいね。消毒をしっかりとしている農家さんは非常に少ないのですが、その農家さん達は消毒の効果の高さを非常によく理解しています。絶大なる威力です。やれるところからでいいですよ。何か一つでもいいから牧場を成長させてあげてくださいね。

第306話: 消毒の大切さ

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