2026年9月8日 *********************************************************** 7月 4万3,300トン 前年同月比92.3% と予測されています。 冷蔵品 1万5,000トン 前年同期比99.8% となっています。冷蔵品はほぼ前年並みですが、冷凍牛肉は約1割減っています。海外の牛肉価格、為替、海上輸送費などさまざまな理由があります。そして前回見たように、アメリカ自身も牛不足です。「日本で牛肉が足りないから、外国から買ってくればよい」というほど簡単な世界ではなくなってきているのかもしれません。 そして、もう一つ非常に気になる数字があります。「牛肉在庫」です。牛肉需給を考えるとき、国内生産量と輸入量だけを見てはいけません。倉庫には、それまでに生産・輸入された牛肉が在庫として保管されています。需要が一時的に増えたり、輸入量が減ったりしても、この在庫を取り崩すことで市場への供給を維持できます。いわば牛肉市場の「貯金」です。その貯金が減っています。 農畜産業振興機構さまの予測では、牛肉の期末在庫は、 8月は前年より13%少ない水準です。過去5年間の同月平均と比較しても、8月は13.2%少なくなると予測されています。国内生産減少、輸入量減少、在庫減少という三つの数字が、同じ方向を向き始めています。ただし、ここで見ておかなければならない数字もあります。7月の牛肉出回り量は前年同月比99.9%、8月は102.0%と予測されています。つまり現在、「スーパーから牛肉がなくなっている」わけではありません。市場には、ほぼ前年並みの牛肉が供給されています。ではなぜ、国内生産と輸入が弱いのに出回り量を維持できるのでしょう? 一つの答えが在庫です。ダムに例えると分かりやすいかもしれません。川からダムに入ってくる水が減る。しかしダムにはまだ水が貯まっています。そこで貯水していた水を使えば、下流にはこれまでと同じ量の水を流すことができます。下流にいる人から見れば、「水は普通に流れているじゃないか」となります。しかし・・・ダムの水位は少しずつ下がっています。 牛肉も同じです。国内生産という流入量が減る。輸入というもう一つの流入量も減る。それでも市場への出回り量を維持すれば、その差は在庫から補われます。つまり現在の13万トン台という在庫量そのものより、「在庫がどちらの方向へ動いているのか」を見ることが大切なのだと思います。(まさに今、世界中で大問題となっている原油の備蓄の問題と同じです。とにかく中東情勢から目が離せません!!) 問題は、この状態が何年も続いた場合です。前々回見たように、日本では繁殖母牛と出生頭数が減っています。前回見たアメリカでも牛群は歴史的な低水準です。そして日本では、輸入牛肉が減り、在庫も減っています。 これまで日本は、「国内で足りなければ外国から買えばよい」という考え方で食料を確保することができました。しかし世界中で食料生産コストが上がり、牛そのものが減少し、各国が自国の食料確保を優先するようになれば、その前提がいつまでも続く保証はありません。 |
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