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第549話「大丈夫判断!~分娩編③~」 |
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2026年5月28日
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今回は最後に2つのチェックポイントを紹介します。とくに大切なのが2つ目のチェックポイントです。これができたら間違いなく安産か難産かを判断できるといっても過言ではないくらい重要な作業です。もし、まだやったことが無い方がいましたらぜひトライしてみてください。外から見て確認できる情報の何十倍も判断に必要な情報が得られます!
④ 産道からの出血量の確認
破水時や破水後に産道から目立った出血量がないかを観察することも大切です。もし早期胎盤剥離を起こしていれば普段よりも目立った出血が確認されることがあります。ときには出血だけでなく、実際に剥離した胎盤が外陰部から見えていることもあります。胎盤は母体から胎仔に栄養を送るだけでなく、酸素を供給してくれる重要な組織です。これが母体から剥がれているということは、胎仔の血中酸素濃度が低下していくため産道や子宮内で自発呼吸が始まる危険性が高まります。下に示す写真のように胎盤(矢印)が見えていたり、あるいは産道からの出血量が多かったりする場合は速やかな娩出が必要な可能性が高いのでご注意ください。逆に言えば、そのようなことがない分娩であれば「大丈夫なお産」といえます。

⑤ バイタルと胎位チェック
そして、安産判断で一番大切なのがこの2点のチェックです。分娩状況の把握においては子牛の生命力の度合い、そして胎位(子牛の姿勢)をしっかりと確認することが大切です。これは産道から手を入れてみないと分からない情報です。子牛のバイタルは趾間や足を強く握ったときの反応の度合いで判断できます。もし何の反応もない場合は残念ながら産道内で死亡してしまっているかもしれません。また、反応が弱い場合は子牛が弱っている可能性が高いため速やかな娩出が必要ですし、娩出後に酸素吸入などの蘇生処置が必要となります(産道が狭くて子牛が身動きをとれなかっただけで、娩出後は元気だった!というケースもあります)。産道に手を入れていろいろと確認する作業を「内診」と言いますが、この作業ではこれまで示したこと以外にも、子宮捻転の有無や産道の開き具合、過大子かどうかなど、とてもたくさんの情報を得ることができます。特殊な器具も不要ですので、ぜひやってみてほしい確認作業です。
獣医師を呼ばなくても大丈夫なお産(安産)判断のポイントをいろいろと書いてきましたが、「内診がとっても大切なのでぜひやってみよう!」という1点だけが皆様にお伝えしたいポイントです。獣医師を呼ぶべきお産であったとしても、事前に内診情報があれば緊急度の判断や介助にとりかかるまでの段取りなどを整理しておくこともできるので助かります。

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