(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
加地永理奈のコラム
暑熱環境下のOPU

コラム一覧に戻る

2026年5月20日

***********************************************************
シェパードイチオシ情報
■ 尿でわかる!マイコトキシン検査はじめました
尿中カビ毒検査とは(チラシ) / ご依頼の手順など
***********************************************************

OPUで採卵をする場合、その採卵場所の環境を整えることが大切になります。
母牛から卵子を吸い出した際に、体内と体外であまりに大きく環境が異なると、卵子がダメージを受けて受精卵になりにくくなってしまうためです。

OPUに適正な環境としては
・気温が25℃以上
・日光(紫外線)が当たらない
・風が当たらない(埃を防ぐため)
といった条件があげられます。

そのために、遮光シートで空間を区切ったり、その中でヒーターをつけたりした中でOPUを実施します。

ところが、これからの暑熱時期は外気温がすでに30℃を超え、その環境下で遮光シートの中に入ると、そこはもうサウナのような暑さになってしまいます。
室温計が35℃を超えてしまうと、OPU機械も熱で壊れてしまいますし、牛さんも人もOPUどころではなく倒れてしまいます。

暑熱時期のOPUは、日光と風が当たることを防ぎながら暑さも逃さなくてはいけないところがとても難しい点です。

その対策として、1つはOPU空間を広く区切ることです。
小さい空間ほど熱がこもりやすく、風の通りも強くなってしまいます。
牛舎の遮光カーテンを降ろすなど、遮光空間をなるべく広くとっていただけると良いと思います。

OPU中は、牛の首元に濡れタオルをかけて、そこに向かって扇風機を当ててあげると、牛体をある程度冷やすことができます。

また、OPU中に強い風が通ることは防ぎたいですが、牛の入れ替えの時は問題ないので、そのタイミングで思い切り風を通して換気しましょう。

OPU前後にはしっかり飲水できる状態にしておき、保定時間も長くならないようにする、といった小さな工夫でも牛への負担軽減につながります。

さらに、OPUドナー牛は高能力牛であることが多く、もともと代謝負荷が高いケースもあります。
暑熱期はそこへさらに肝臓の代謝負荷がかかってしまうため、「OPU前に肝臓ケア」のコラムも参考にしていただき、事前の肝臓ケアも意識してあげると、良い採卵成績が見込めるのではないかと思います。

この時期のOPUは本当に汗だくになりますが、人も水分補給して頑張っていきましょう!

***********************************************************
今週の動画
餌食い低下の原因は病気じゃなかった!

|