2025年11月21日 *********************************************************** たまーに診察依頼のあるヤギですが、まれに「急に立てなくなった」ヤギの診察をすることがあります。 ヤギが立てなくなる原因は様々ですが、有名なものだと指状糸状虫という寄生虫が原因の腰麻痺が挙げられます。 腰麻痺を発症すると、ヤギは「歩行のふらつき」や「後ろ足の麻痺」「起立不能」などの症状を示します。原因の寄生虫は蚊が運んでくるため、夏から秋頃の発症が多いとされています。 腰麻痺の発症が疑われる場合は、治療として駆虫剤などの薬剤の投薬を行います。これらの薬剤治療も重要ですが、併せて重要なのは「リハビリ」だと感じています。 腰麻痺を発症し、ヤギが立てない状態が続くと、体の下になっている後ろ足に常に体重がかかりつづけます。これは自重による神経や筋肉の損傷を引き起こし、さらに起立や歩行が難しくなってしまいます。また床ずれの原因にもなります。リハビリの目的の一つは、こういった状態を軽減することです。 リハビリの方法は、「寝返りをさせる」「介助して起立&歩行させる」など様々ですが、飼養環境などを考慮し獣医師と相談のもと実施をお願いします。 また腰麻痺は駆虫剤の定期的投与や蚊の対策など予防が最も重要です。こちらも家畜保健衛生所やかかりつけの獣医師にご相談いただければと思います。 つづく |
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