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育成牛で乳房炎?続報 |
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2025年4月23日
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前回コラムでご紹介した育成牛の乳房炎について、その後の様子です。
搾り出しを毎日続けて1週間後には、あの白い乳汁(?)がほとんど排出されなくなりました。
やはり乳房炎治療で一番大切なのは、とにかく搾り出すことのようです。

以前はパンパンに張って熱感もあった乳房も、乳頭にシワが寄るくらい萎んでくれました。
乳房の硬結感がある範囲は、だいぶ小さくはなったものの、まだ少し残っています。
そこで乳房洗浄を追加で行うことにしました。
18G留置針の外筒、延長チューブ、生食を使って洗浄したところ、固まった乳汁が少量ずつ出てきました。

現在は乳房炎軟膏を入れて経過観察中です。
さらに良くなって、将来無事に搾乳できるようになることを願います。

ちなみにこの乳汁にPLテスターをかけてみたところ、写真のように青くなりました。
アルカリ性ということで、やはり細菌感染があるようです。
さらに培地に塗って培養したところ、大腸菌のコロニーが観察できました。
大腸菌性乳房炎といえば、搾乳牛では全身症状が強く出る危険な病気です。
しかしこの子は幸いなことに、乳房の症状以外に、発熱や食欲不振といった症状が出ることはありませんでした。
未経産乳房炎は、大腸菌によるものが多く、糞や敷料が感染の原因と言われます。
このような症例が出たら、牛床や牛体を綺麗にしたり、敷料検査を実施したりしましょう。
今週の動画
牛の視力検査
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