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橋本匠護のコラム
牛の黄疸

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2024年9月21日

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先日、黄疸を示す牛と遭遇しました。


↑黄色の粘膜


↑オレンジ色の尿(ビリルビン尿)


↑やたら泡立つ尿


↑血清も黄色

黄疸は、血液中のビリルビンという物質が過剰に増えることで起きる症状です。具体的には肝炎、脂肪肝、ピロプラズマ病、銅中毒などの疾患で黄疸を示します。今回の牛は、症状と血液検査結果から「重度肝炎による肝細胞性黄疸」と診断しました。

ちなみに血液検査で測定した血中総ビリルビンは、驚異の10.8mg/dlでした。検査系にもよると思いますが、牛では総ビリルビンが2.5mg/dlを超えると黄疸を示す(獣医内科学第二版)とされています。10.8mg/dlというのが、いかに高いかが分かると思います・・・。
 
 
今週の動画
蹄葉炎の症状

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