(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
蓮沼浩のコラム
第789話:熱中症

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2024年7月23日

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2025年卒獣医師採用について
(有)シェパード鹿児島本所(鹿児島県阿久根市)、栃木支所(栃木県那須塩原市)ともに獣医師を募集しております。
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随時実習も受け入れております(5年生以上対象)。
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熱中症警戒アラートが過去最多となる40都道府県に発表されました。北海道でも今年初のアラートが発令されています。
気温は35℃を超える猛暑日となっている場所が多数あります。先日は山梨県で39.6℃の気温を記録しています。
小生の診療車の中も滅茶苦茶暑く、クーラーをかけて何とかしのいでいる状況です。

そんな中、先日とある農場に往診に行くと牛さんではなく農家さんの元気がなくなっていました。牛舎に座り込んでいます。話を聞くと、先日熱中症で4日の間に2回緊急搬送されたとのこと。2回目の時は敷料交換をしていたら体調が悪くなり、重機の中で意識朦朧となり何とか知り合いに電話してきてもらい、救急車を呼んでもらったとのこと。電話がつながらなかったらおそらく死んでいたとのこと。食欲もなく、体重もかなり減ったとのこと。なんだかすさまじい状況になっていました。とにかく無理をせずに、エサやりなどを朝早くと夕方遅くから始めることと、必ず氷の入った水分を補給できるものを持って仕事をするようにお話しました。そして何かの時はすぐに連絡できる体制を作っておくことをお話しました。

本当に牛さんの飼養管理も命がけです。くれぐれも皆さん水分補給と休憩はこまめにいれて健康第一で取り組んでください。本当に今年の暑さはヤバいです。

小生も先日密閉された空間で採卵していたら、大量の汗で全身ぐじゃぐじゃになり、体に熱がこもって熱中症になりかけました。手が軽くしびれてちょっと焦りました。気温は36.5℃なり。空調服を着ていなかったのがいけませんでした。油断大敵です。

先日農家さんで肥育牛の熱中症対策として、氷水を経口投与する方法をスタッフの方にレクチャーしました。普段よりも積極的なビタミン投与と強肝処置のお願いもしています。今年の夏は、牛さんもヒト様も過剰なぐらい熱中症対策を行った方がよさそうですね。

 
 
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皮下膿瘍

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