2024年5月7日 **************************************** 仕事をするうえで、非常に重要なことになります。シェパードは毎朝ミーティングでその日の予定や伝達事項、さらには往診や診療状況の確認などを徹底して行うようにしています。スタッフ全員が現在の仕事の状況をよく把握しておくことが非常に重要なことと考えているからです。 しかし・・・ 小生はお恥ずかしながら、物忘れや記憶違いがよくあります。そのため、何度も「他に何か忘れていることないけ??」と聞くことがあります。そして、大丈夫だと確認できたら、自分の机に大事な書類や道具を全部置きっぱなしにして往診に飛び出してしまうことがあります。つくづく自分が嫌になってきます。 診療をする時もこの確認は非常に重要です。医療事故などもこの確認ミスから起こり、大問題となることがあります。もちろん獣医療も同じです。ついつい面倒くさがってしまい、確認をおろそかにすると、大変なことになります。いつも牛さんの番号、今後の治療の方向性、妊娠の有無など色々な事の確認を徹底するように意識しています。 そんな思いでいつもいるのですが、こんな事例がありました。 農家さんから分娩誘起をかけてほしいとの依頼。 この分娩誘起、非常に注意しなくてはいけません。よく「種付け日」を間違えていたりすることがあります。しっかりと授精証明書を確認してから行うことが肝要です。もちろん、膣検査や直腸検査も行います。 この農家さんはとてもしっかりとされている方です。分娩予定日は〇月〇日で、10日以上すぎているのでお願いしたいとのことでした。 牛さんの外貌をサラッとみて、分娩は近いなあと思い分娩誘起の注射を準備しようとしたところ、農家さんから「あれ、先生確認しないの??」と言われました。 「おっと、忘れてました!ですよね~~~!」などと言いましたが、実は面倒くさくて大丈夫だろうと慢心して確認を端折った自分がいたことは間違いありません。 すぐに牛さんの所に行って、「この牛さんの授精日はいつになりますか~~」と聞くと「あれれ???この牛は『まき牛』でつけていました!!!」とのこと。この言葉を聞いた途端、二人でいっしょにハッとなりました。農家さんも『まき牛』で受胎していた事を忘れていました 『まき牛』というのは、一頭のオスをメスの群に入れて自然交配で種をつける方法になります。発情発見や人工授精の手間がないので省力管理ができます。また、長期不受胎牛を妊娠させる確率が上がります。 ただし、ひとつの問題点として正確な種付け日がわかりにくい点があげられます。妊娠鑑定時に子宮の大きさやエコーによる胎児の大きさをしらべることで、おおよその分娩予定日をだしています。まれに分娩日が大きくズレることがあります。 『まき牛』でつけた場合は、予定日から1クール(21日間)は様子を見ることが多いです。今回の事例でも、もう少し様子を見ることにしました。 その帰り道、「いや~~~~~やっぱり確認は大事だよね~~~」などと一人で思いながら車を運転していると、突然後ろからパトカーがサイレンを鳴らして迫ってきました。何か事件でもあったのかと思っていると、「止まってください」とのこと。 やっちまいました。「一時停止をしっかりとしていない」との事で2点減点および7000円の罰金なり。 しっかりと停止線で止まることを確認していませんでした。相変わらずのしょうもない自分に泣けてきます。警察官から「職業は何ですか?」と聞かれたので「じゅういしです」と答え青切符を切られるのを待ちます。 渡された青切符をしっかり確認すると、職業欄に「牛医師」とかかれていました。「ぎゅういし」と「じゅういし」。なんだか笑えます。 「ぎゅういし」だって。クククク・・・。そんな職業名あるかよ(笑)。 こんなどうでもよいことはすぐに気が付き、訂正していただきました。つくづく自分は馬鹿な男です。 |